商売が継続的に稼いで行けるビジネスモデルとして成り立っている事は、
素晴らしいんだけど、落とし穴が潜んでいる事を、数字の業績順調な会社は、
案外気づいていないもんです。
どういうことかと言うと、ビジネスモデルが継続的な需要があり、
外敵が、かなり少ない事業だと、お金を稼ぐ事には、そう困らないんだけど、
そこに胡座(あぐら)をかいてしまう傾向が大なんです。
『外交より内治が難しい』という原理原則が存在するんです。
いわゆる、その会社で働いている全員の心の統一が図れていない会社、
もの凄く多いからです。
心の統一なんか疎かにしていても、ビジネスモデルが継続的に稼いで行けるもんだから、
あの会社、儲けてるみたいだけど、従業員はお金と権利意識ばっかりやなぁ。
って感じる会社、多いように感じます。
或いは従業員は低年収で、収入が高いのは、社長と極わずかな幹部だけ、って言う会社。
強力な外敵でも来ないと『一致団結』なんて思ってもいない社長や従業員達。
如何なる状況になろうとも、やっぱり内を治めて、
働いている人達の心の統一を図っていないと崩れてゆくもんなんです。
こういう事が理屈では分かっていても、真剣になれない社長達。
ピンチとチャンスは、同時進行なんです。
数値業績が順調な時期が続いていると、内に心が向いて行かずに、
働いている人達は自分の事しか眼中になくなってゆく傾向はあるんです。
そして、従業員達は、点を線にしてゆくという、考える能力が次第に乏しくなって行きますから。
商売は如何に『点』を『線』に結び付けてゆく能力が大事ということが腹落ちしていないと、
いわゆる『おひさんにしにし』(お陽さん西西)の日々に陥ってゆくんです。
『おひさんにしにし』とは、
会社に出社さえしていれば毎月給料がもらえると思い込んでいる従業員の心を表現している様です。
だから、チャンスの点が散りばめられているのに、それを線に結び付けてゆく
想像力と、創造力が無いから、モノにする事を逃がしてしまうんです。
点を、自然体の流れとして、どう発信して、線にして行くか。
その能力が働いている人達には必要不可欠なんだ!と言いたいんです。
この『点』を『線』にしてゆく心構えと能力を、うちの社員達にも身に付けてほしいという願いです。
これには、常に『どうすれば求められるか』を考え抜く思考習慣しか、
身に付かないんだと思う訳です。