『観点』と『感点』をワシの縁深い間柄の人達には、磨いてほしいと願っておる訳です。
観点と感点について、今週はメッセージします。
ワシは31年前に始まった『料理の鉄人』というテレビ番組を毎回見ていました。
その鉄人の中で、道場六三郎さんに惹かれていました。
今週あの料理の鉄人・道場六三郎さん(現在93歳)が『人間の修業とは?』を、言っている記事を読みました。
あぁ~なるほどなぁ(これ、観点。「なるほど」というのは、言っている意味が理解でき洞察したから、つまり捉え方や洞察の観察力のことです。)
と胸を打たれました。(これが感点。感性のことです。)
鉄人・道場六三郎さんも料理人修業時代に、最初に勤めた神戸のホテルの板長から、酷い『いじめ』に遭っていたそうです。
調理場の準備は、どんなに急いでも2時間は掛かるのに、開店1時間前まで、中に入れてもらえない。
なのに『遅いぞボケ』と怒鳴られ、殴られたり蹴飛ばされたり、作った料理をひっくり返される。
辛くて心が折れそうな若き日の道場六三郎さんの心の支えになったのが、
両親の言葉だったそうです。
いやぁ今も昔も『いじめ』はあるもんです。
※昔のいじめと現代のいじめには、何か質の違いを感じますが。
若き日の道場六三郎さんが初めて就職する際に、両親から言われた言葉です。
「鴨居と障子」の話だそうです。
『何も分からないうちは我を出してはいけない。
鴨居と障子がうまく組み合わさっているからスムーズに開閉できるんだ。
それが合わなくなれば障子の枠を削る。上の鴨居を削ることはしない。
鴨居とは、お店のご主人で、六ちゃんは障子だ。
だから修業とは我を削って行くことだよ。』と。
そして、こう話されています。
『こういう言葉を自らに言い聞かせ、〝ここが踏ん張りどころだ。
今、辞めてしまったらこれまでの努力が無駄になってしまう。
板長も何か訳があって意地悪をしているんだと思おう。
板長は鴨居、自分が変わろう。
これは神様が与えてくれた試練なのだから、逃げずにとにかく頑張ろう。゛と、心を鼓舞し、いじめや理不尽にへこたれず毎日朝6時から夜11時まで一所懸命働きました。
すると、次第に板長の態度が変わり、僕のことを認めてくれるようになったんです。』
更にこう続けます。
『この時の経験から学んだのは「環境は心の影」ということです。
自分の心のあり方が目の前の環境をつくっている。
他人や環境を直接的に変えることは難しいけれども、自分の心や物事の捉え方を変えることで、相手や周りの環境も自ずと変わって行くんです。』と。
ワシは読み終え、痺れました。うぅん!と唸りましたね。(これ観点)
と同時に胸が熱くなり涙しました。ワシの感性(感点)ですかね。
道場さんのような人物の体験から来る言葉は含蓄があり、心が澄んでゆきます。
皆さん、この実話を読んで、心が澄んでゆきませんか?
もし、ワシのように心が澄んでゆかないとしたら、
あなたの感受性は、どんなものなんでしょうかねぇ。
93歳、今も現役バリバリで、店の料理でなく、この十年近くは、家庭料理の研究と、ゴルフの日々だそうです。
人生を楽しんでいますよ。と言われていました。
93歳でゴルフを楽しんでるって凄いですよ。
終身現役で仕事と遊びを謳歌している。
終身現役が人間、人生の充実をもたらす。これが『観点』です。
より背中を押されるから、希望が湧いて来ます。
終身現役は、ワシの願望であり、信念ですから、道場さんの実践は背中を押されるし、希望が湧きます。
皆さんは、この実話を読んで、どんな捉え方をしましたか?
どんな洞察をしましたか?あなたの観察力つまり観点は、磨いていますか?
あなたの感性は感受性豊かですか?