大手企業は創業家から経営者が変わったら、サラリーマン社長が順に代わりながら、その任に就いたり、
プロ経営者と呼ばれる人を招聘(ショウヘイ)して社長に就いてもらうからか、自分の任期中は利益を上げること『だけ』にフォーカスし過ぎの感ありです。いやサラリーマン社長が悪いと言うとるんじゃないんですが、
自分の社長在任中の業績、主に利益額向上にフォーカスし過ぎるから、
不正や隠蔽工作が所々で生じて来る大手企業が増える要因になっている感ありです。
創業家一族の経営陣でも、自分の利益しか考えていない人も居りますがね。
最近のニュース見ると(〇〇〇食品とか?笑)
全部が全部『人物』じゃないとは言いませんが、やっぱりトップに就任する人は『人物』でないと、
人物つまり人生哲学を確り備えていて、社員の人生の充実を願い、その実現のための戦略の立案や、戦略的行動に優れた人でないと、社員が迷惑します。
ワシが昔、勉強した中で、サラリーマン社長でも『人物』やなぁ、と感じた大手企業社長にコマツ(旧、小松製作所)の社長を務めた河合社長。
1960年代に自由化の波が寄せて来た頃。
世界トップのキャタピラー(現在年商約9兆円企業)が自由化で日本に進出されることをいち早くキャッチしたから、
社員、特に設計製造の社員達にブルドーザーの設計製造変更を通達したんです。
その頃の小松製作所のブルドーザーは売れに売れている最中。
だから、社員達からは猛反発。
こんなに好調なのに、何故設計製造変更せんならんのか?って。
当時の小松製作所のブルドーザーは、一台で約3500時間稼働。
がキャタピラーは一台で5000時間稼働しているから、日本での販売価格が、
小松のブルドーザーと同等か、やや安価に設定してシェアを取りに来ると判断。
そうなれば一気に小松の受注は無くなる。
会社の将来に危機感を感じた河合社長は「会社の将来=社員の将来」という人生
哲学を持っていたからか、切々と社員達に説いて回ったそうです。
自分の社長任期中の利益額だけを考えている人だったら、
業績が絶好調の時期に社員の猛反発を分かっていながら、根底から設計製造の変更なんて指示せんですよ。
この実例から、我々は何を学ぶべきか?
今、順調な時に、将来を予測し、現在の準備を怠らず、事に当たっては積極的にやり抜く気概と実行力を持ち、
自らの体験を通して、独自の法則を生み出す哲学を持たんと、自分達の将来はさぞかし危ぶまれるんじゃないかと思う訳です。
他人(ヒト)真似でなく、自らの過去の体験を、じっと振り返って、独自のものを生み出すしか、心も経済も自由に羽ばたけないように感じとるんです。
ヒントは、自分の過去の体験に潜んでいるんですよ、ほんまに。
その人にしか出来ないものが有る筈。
自分らしく生きるというのは、それを自分が見出だすしか、ないんよね、ほんまに。
今、好調な人。浮き足立ってないですか?要注意ですよ。
ピンチとチャンスは『同時進行』してるんだ。という価値観ですワシは。
つまり、ずっとピンチが続いている人に言います。
あなたが人の道に則って、戦略的行動に変化出来たなら、必ず水面下で、
チャンスも進行しているんだと想像して、何かを掴んでほしいと願います。
今、好調な人に言います。
浮き足立たないように四方八方に氣を配りながら、じっと己のやるべき事を自然体での行動を持続することが大事です。