「手強いところに活路がある。」人生に於いて大事なこと。
それは、苦境に陥った時に事の真相を直視出来る勇氣を持つこと。
これが出来る者には、活路が現れて来る。
しかし、その現実に目を蔽い、見極める勇氣のない者には、活路は現れない。
困難から逃げようとしてはならない。死中の活路は、一番手強いところにある。
上司や取引先に叱られたら・・・・・翌朝、もう一度そこに顔を出すこと。
すると事態は不思議と好転することが多い。
反対に閉口して逃げてばかりいると、増々感情にねじれを生じて、
断絶状態に陥ることになってしまう。
特に取引先の場合は、謝る、謝らないは別。そこには、見解の相違もあるから。
しかし、顔を出すという勇氣はほしい。
それによって、相手も却って理解をしてくれる。という事が多々あるから。
一度怒鳴られたら、二度と顔を見たくないかも知れない。
しかし、そこで止まると人生は終わり。
統率とは「部下の肉体的、精神的、技術的な力を、共同のある目的の為に結集
することである。」
昔から「業(わざ)、精(くわ)しからざれば、胆(きも)大ならず。」と、
言われている。
常日頃から、専門知識の勉強に励み、事に臨んでは沈着果断に対処しなければならない。
しかし統率の要諦は、武人が一生を通じて自ら修練、体得するもので、
他人から教わって奥義を体得出来るものではない。
歴史に名を連ねる名将知将の事例等によって統率というものの概念を与え、
後は、各自が研究するもの。とされていた。
一旦戦争になると、自分の部下を、死地に行かせることになるので、指揮官は
平生から部下から尊敬と信頼を受ける人格者でなければならない。
という指導をした。
戦争という国の存亡や死に直面した時、人の真価が現れるのもまた事実。
人は栄養不良では中々死なない。
しかし、自信の喪失、失望などの、精神的な面には、極めて脆いということ。
人生に於いて、困難に遭遇したら、手強いところに向かう事。
それは氣迫であり勢いである。
人生は紙一重で運命が決まって行く。ピンチの泣き言が不幸を招く。
やはり、自分の受けなければならないことは受けなければ、ならない。
逃げてみたところで、どうなるものでもない。「どんと来い!」という氣迫を
持ってもらいたい。
上に立つ者は、真相を見極める眼と心の余裕を持たなければならない。
慌てたり、目を覆(おお)ってはならない。
現実と、その原因を見極める勇氣のない者には活路は現れない。
困難から逃げず、ひたすらにぶつかって行くこと。「事を為すは、人にあり。事が成るは天にあり。」