他社の社員から『聴いていいですか?』って、相談されることがありますが、今週こんなことを相談されました。
その会社が新規事業を始めているのが、中々お客さんが付かない。
香川さん、どう思いますか?と言うので、
すかさず、こう言いました。
ストーリーが無いわ。と言うと、○○君がストーリーって何ですか?と聞くから、
こう話しました。
何で自分とこの会社がやらないかんのか?という理由や、今の本業からの新規事業へのストーリーが無いやん。
本業との関係性が見出だせんから、本業のお客さんに興味が湧かんのとちゃう?
何の為に、この事業をやってるのか?意味が伝わらへんやん。
だからお客さんは『へえ、こんな事始めたんや。あんまり興味無いけど。』
って感じとんちゃうの。
事業は、大義名分がないと、意味を成さんのよ。大義名分って分かる?
何の為に、それをやるのか!という理由や。
何で、自分とこの会社が、この事業をやらんならんのか!という、ストーリーや。
広告には、哲学が要るんよ。
広告は本来、お客さんに対して自分達が一体何を、どういう風に考えて商売しているか、という意見の表明が出来てなかったら、いかんのよ。
広告は、その会社の魂の叫びなんや。それが全く伝わってこうへんやん。
値段がこうで、こんなサービスしてます。だけやん、自分とこの新規事業のPRは。たぶん、社長の○○君に芯が無いんちゃうかなぁ。
現状ではいかん!という不安感から、その話があった時に、飛び付いたんちゃうか?
不安感は持ったらいかんのやで、分かる?危機感は、常に持っとかないかんのよ。
不安感と危機感の違いや区別くらい解らな、経営が充実せんのやけどなぁ。
社長の○○君は、深さが無いんよ。軽い感じがするなぁ、言うたら悪いけど。
年齢やないんよ人間の器量の深浅は。
これ始めるのに初期投資もいったやろうし、毎月毎月、費用掛かる感じやし。
で、社員である自分はどう思とん?
と言うと○○君『何でこの事業始めたのか?よう分からんのです』と言うから、そりゃ○○君、いかんわぁ。
社長の考えを何で聴かんの?社長の考えを理解しよとする心の姿勢が大事なんよ。
そもそも、社員が理解し、納得し、共感して事に当たるから躍動があるんやんか。
理解しようともせず、納得も共感もしてないというか、他人事(ヒトゴト)やないかぁ。
それは、いかんわぁ、○○君。卑怯やでぇ。
と言うと○○君、何で卑怯なん?って顔に、一瞬なってました(笑)
昔の時代劇見てみい、有能な家臣言うんはやなぁ『殿恐れながら』と自分の
意見を進言するもんや。
封建時代やから、切腹覚悟の進言を有能な家臣は、やっとったんやで。
命懸けやで。
自分、命懸けで社業に向き合っとるぅ?
仕事は、命懸けるから魂が躍動するし、そうせんかったら、自分の魂、傷付けとることになるんやでぇ。
そういう捉え方してみてん。運が味方してくれるから。
○○君、全体の発展の為に、自分が社長ならこうする。という意見を言う勇氣を持たな。
○○君が、反対の立場の社長やって、社員に他人事扱いされたら、どう思うん?嫌やろう。
チームワークに成ってないやん。
甲子園優勝するチームは、チームワークええと思うけどなぁ。
チームワーク悪かったら、甲子園で優勝はできんやろぅ。
また、社長の○○君もいかんわぁ。
新規事業やるんやったら社員に、理解と納得させる説得力を持って説明せなぁ。教えざるの罪を犯しとるわ。
あと、その事業をココの場所でやるのが、
魚が居らんと言うか、少ない釣り堀で、釣りしてるようにワシは感じるんやけど。
釣り堀屋の会社に毎月毎月金払って、少ない魚やのに、よおけ魚が居る思って、釣りしよる感じやなぁ。
的を射てないと思うなぁ。的外れになっとりゃせんかぁ?
単に、この事業儲かるんちゃうか、と安易に思ったんやろう。
本業でもまだまだお客さん増やさないかんのに、本業以外の事業に手ぇ出して、上手く行くはずないやん、そもそも。
新規事業というのはやなぁ、本業で社員全員の給料が充分出てる会社が、
新たな顧客開拓や継続的な安定収入を得られるであろうビジネスを新規事業とするもんなんや。
それが、本業から派生した理由がストーリーとして、お客さんに伝わるようにせないかんのよ。
本業で社員の給料が充分出てるとは言えない状態でも、
本業から派生した的を射てる事業なら、チャレンジに値するけど。
まぁ、一番大事なんは自分の心が震えるほどのやりたい事なんか。ということやわ。
心震えてもないことに投資して、どうすん。時間と金が無駄になるで、
そやろ(笑)
ワシが前に言うて、○○君にもワシの『経営指針に取り組むということ』の
綴りを渡したやろ?渡してなかったっけ(笑)?
渡してなかったら今度渡すから、何回も読んでん。何回も読みこなしてるうちに、整理が出来て来るから。
社長も社員も、自分の人生の指針をトコトン考えなぁ。
○○君の人生の経営者は誰や?自分やろ。
経営の指針言うんは、経営の『あらゆる概念を整理する取り組み』なんよ。
縁あって、この会社で働っきょんやろ。心の手を抜いたらいかんでぇ。
業務の手は抜いてないと自分(○○君)の仕事振り見てて、分かるんやけど、
○○君の『心の手』を抜いとるわ。
思うとんのに、全体の発展の為に自分の意見を社長に言わんのは、
卑怯者(もん)や。
新しい事業を始めたり出店するんは、まぁまぁ簡単に行けるもんや。
退店や、やり出した事業を止めるんは、中々できん人が多いんよ。
経営の概念整理に取り組んだことが無いんやわ、そういう人は。
的を射た戦略を、よおに考えんと、ピントがズレとると思うわ。
貧(ひん)すれば鈍(どん)す。に、なっとんちゃうかぁ。と言いました。
そしたら○○君『ひんすればどんす。ってどういう意味ですか?』と言うから、○○君、貧すればは、お金の貧乏してたら、と言う意味よ。
で、ここで分かれ目になるんよ。
お金の貧乏していても『心は錦』でなかったらいかん!鈍するっちゅうのは、心まで貧しくなっとるということよ。
金で貧乏しても、心まで貧乏になったらいかんのよ!と言うと、
○○君『鳥肌たちました!』と言うた会話でした。
で締めに、こう話しました。
雨降って地固まる。って分かる?全体の充実発展成長につながると思えることを、大いに議論するんよ。
それが、ミーティングなんや。
何もミーティングは、皆んなで集まってするのもミーティングやけど、
時には日報に感想書くとか、手紙書くとか、でもええんや。
形より心や、なぁ。
周囲が見たら一見、喧嘩してるように見える言い合いでも、言い合いやないんよ。
より善くする為に議論し合うことを、雨を降らす。と言うんよ。
だから、地が固まって行くんよ。雨降らさんかったら、地なんて固まらへん。
ただ、その会社のメンバーが、社長と縁が深いか、浅いかは、あるんやけどなぁ。
縁が深い者同士じゃないと、やっぱり心は通じ合わんと感じるんよなぁ。
これが、運命なんやろうなぁ。
巡り合わせや縁の深浅は人間には分からん。何となく感じることは出来るけど。
だから、自分の意見はハッキリ言う、言えるということが、目に見えない縁の深浅を明らかにして行くんよ。
○○君、自分がよう雨を降らさんのは、勇氣の欠如やなぁ。
あと、意見を言う時は『筋が通ってること』と『涙があること』なんよ。
お前の言葉に、筋が通っとるんか!涙はあるんか!っちゅうことなんよ。
そうせな、理解は出来ても共感は無いんよ。
今の国会中継見てん。野党は批判ばっかり、そこに涙やないやん。
情があって初めて他人(ひと)に伝わるんよ。
ちょいちょい地を固めて行かんと充実した人生を、会社も社員も歩めんと思うけどなぁ。
うち(エモーション)は、ちょくちょく雨降らすよ。
だから、地固まって来たんよ。
社員全員の、充実した人生の為に、これからもどんどん、雨降らすでぇ。
そうせな人間皆、成長せへんからなぁ。
大いに雨降らして地、固めな!○○君頼むでぇぇっ!って締め括りました。