やっぱり人の心に響き人を行動に駆り立てるキッカケは、
『言葉や文章』やね。
だから表現力を磨く事は、大事で大切やね。
胸にグッと来てしまう言葉を発信し続けたいしね。
言葉は出して贈る贈り物なんです。
思っていても言葉に出さないと、贈り物にならないんです。
有っても無いのと同じなんですよ。
温かい言葉を発すると人に勇氣を与えるし、感動を与えるし、生き方を考えるキッカケを作ってあげれるしね。
これは、何に於いても共通しているんじゃないかなぁ。
子育てにも言葉の掛け方一つで違いが出るだろうし、生徒指導もしかり。部下指導もしかり。
同僚、先輩、後輩、お客さん、関係先、家族。全ての人間関係に言えると思います。
言葉の表現力は磨かないかんのじゃないかと思う訳です。
箱根駅伝の優勝チーム東海大学の両角監督の選手に発した言葉も、彼等の心理を捉えてるしね。
表現力というのは自身の知識と体験から会得するもんだと思うんです。
知識は、教えることも出来るし、習うことも出来ますが、
智恵は、教えることは出来んですし、習うことも出来んのです。
自身で学び、そして、体得するしかないんですね。
また、経営学も教えることは出来るし、習うことも出来ますが、
経営は、教えられないし、習うことも出来んですね。
自身の苦労を学びに変えて行くことで体得するしかないんですね。
表現力を身に付けるのも同じ。
自身の苦労を学びに変えた者に『しか』表現力は磨かれないと思うんです。
深みのある言葉は、そういうもんだと思います。
10年くらい前だったかなぁ、
故小野田寛郎元少尉の講演を聴きに大阪まで行ったことがありました。
終戦後、終戦を全く知る由もない小野田さんはジャングルで29年間も過ごす訳ですが(戦争中だと思っているから)
昭和49年に日本に帰還されたのをTV ニュースで見たのを覚えています。
帰還された第一声に、当時中学一年生だった自分にも響いたのを、思い出します。
『恥ずかしながら、生きて帰って参りました。』だったかな。
こんな理不尽な体験を4年間の戦争と29年間たった一人で、しかもジャングルの中で、
いつ敵が襲って来るか分からない状況の心理の中を29年間も過ごした人の心境を聴きたいと思いましたから、
ご縁があったので聴きに行きました。
小野田さんはその後、40年生活され、四年前に91歳でお亡くなりになりましたが、
以前の講演会後の質問で、ワシは『うぅっ!ほんまに、そうやわなぁ!』と唸りましたね。
質問は
『今まで生きて来られた中で、嬉しかったことは何ですか?』
に、瞬時に即答されました。
『無いっ!!』と。
一瞬皆、シ~ンとなりましたね。
で次の質問が
『今までで一番辛かったことは何ですか?』
に、これも即答でした。
『戦友が皆、戦死したことです。』と。
この二つの返答は、深く、重かったです。
同じ言葉でも、誰が発するか、どんな体験をして来た人が発するかで、
受ける方の胸に来るものが違いますね。
なにがしか、ワシの心に響くものがありましたし、影響されるものがありました。
人の心に深みを与える言葉を自然体で発せられる人間でありたいですね。
それが自然体で出来ている人は、心に温かさと責任感が備わっているんだと思います。
だから、ワシの経営者としての昔からの永遠のテーマは
『商売はセンス。経営は温かさ。』なんですよ。
皆さんは『温っかい』人間ですか?