会社の『成人』とは、どういうことか考えたことがありますかね?
人間の成人は、二十歳ですね。
でも、二十歳の成人を迎えたからと言って、一人前と認めてはもらえないと
思います。
二十歳から、一所懸命何かに取り組んで10年くらいして、一人前と認めてもらえるんじゃないかと感じます。
会社も設立して20年経ったから一人前ということは、ないと思うのです。
真に、会社の誕生は、心底打ち立てた経営の理念、理念を実現させて行く為の指針が出来て、誕生と言えます。
だから経営理念や指針を打ち立ててから30年一所懸命取り組んで、
やっと一人前と認めてもらえるんじゃないかと、つくづく思います。
うちで言うと経営指針を打ち立て再構築して内外に発表したのが、
平成12年2月11日でしたから、それから30年と言うと、平成42年になるなぁ、と。
しかもボーッとでなくて、一所懸命取り組んで、です。
あと12年で平成42年。まだまだ一人前には、もう一回り掛かる覚悟で毎日
チャレンジしていますよ。
会社経営している人は数百万人いるけど、
心底打ち立てた経営の理念を実現させて行く為の指針を明文化している経営者が、果たして何人いるでしょう?
もし、経営指針に心底取り組んでいないとしたら、誕生すらしていないと考えることも、出来ますねぇ。
経営指針に真剣に取り組んでいない会社で働く社員は、どうなんでしょうかねぇ。
ワシは昔から『先の見えない指導者に付いている部下ほど哀れな者はない。』と自分自身を戒めて来ました。
家庭に於いての大黒柱は、家族を導いているでしょうか?
会社の社長は社員を導いているでしょうか?
導くというのは『相手の精神性が高まり、心の垢が取れて流され、澄んでゆくように立ち居振舞える』ことだと捉えているんですよ。
お金があるとか、優しくしてくれるとか、物分かりがいいとか、それだけでは本物の付き合いではないと思うのです。
愛情がある人は、厳しく出来ます。導くことが出来るんです。
『付き合う』ということはお互いなんです。
あなたの精神性が高まっていること。
あなたの心が澄んで行っていること。
あなたがあなたのパートナーに対して、導いている存在で居るか?ということも振り返ってみることが大切。
会社で言うと、社員の立場ならあなたの社長は『導いて』くれている存在ですか?
また、社長の立場ならあなたの社員は『導いて』くれる存在ですか?
人間関係って、そういうことだと思うのです。
人生お互いがお互いを導き合う存在を『幸福な関係』と言うのです。
素直さがあって、常に学ぶ姿勢さえあれば、そういう関係を結べると思うのです。
だから、生涯懸けて、どんな人からも学ぶ姿勢で歩むことが結局、
幸福な人生の基礎と成ると思えてなりません。