明日1月23日は昨年96歳で亡くなられた園田天光光(ソノダテンコウコウ)先生の誕生日やなぁ、
と思い出しました。
天光光先生は、故、園田直元外務大臣の奥様です。
ご本人も衆議院議員を三回当選の政治家でした。
ワシと天光光先生の出会いは、平成11年3月でした。
以来、天光光先生のご家族とも交流がありました。
16年のお付き合いでした。
初めて出会って二ヶ月後、お茶して下さいと誘って、上京しました。
場所は赤プリ(赤坂プリンスホテル)のラウンジで。
くそ度胸があり、誰と会っても動じない自分が、自分から誘っておきながら、
地下鉄溜池山王の駅(赤坂プリンスホテルすぐの駅)を上がった時、胸踊る想いになってました。
あぁ、何の話ししよう?
って、ドキドキしたのを覚えています。
皆さん、彼女は当時79歳ですよ。ワシは37歳。
普通、有り得ますか?
それだけ品性が感じられて、チャーミングだったんですよ37歳の男から見て。
このメッセージ読んいでる女性の皆さん、そういう歳を重ねたいと思いませんか。
品性ということで学んだ事で、天光光先生がキッカケで、その年の12月に気付きがありました。
実は、1月8日のメッセージにワシの亡き師匠の事を書きましたが、天光光先生のご主人、故園田元外務大臣が、東京での師匠の門下生でしたので、平成11年12月に門下生有志で師匠を偲ぶ会を高松で開催し、記念講演に天光光先生に。ということになったのですが、当時天光光先生は講演料は30万円でした。先輩達は、謝礼金云々で「香川さん交渉してもらえないか。」と。
で先輩達に、ワシはこう説得しました。「師匠を偲ぶ会で、門下生であった園田大臣の妻として来てもらうんやから、謝礼金を出すのは失礼やと思います。交通費は負担しましょう。謝礼は気持ちなんやから、師匠の講義録をピックアップして差し上げるのが、お金より喜んでくれるんじゃないかなぁ。」と。
その事を天光光先生に墨を刷って毛筆でお手紙しましたら「その私の心中を想って頂いている、
お気持ちを光栄に存じます。」と、返事が来ました。
で、講義録のピックアップをワシがしましたが、先生宅へ送る役割を、ある仲の良い先輩に依頼しました。(ご自分のお店の五十周年に天光光先生を、お招きされていて交流があった先輩でしたから)
そして、です。
届いたその夜23時にワシの携帯に天光光先生から電話が。
「段ボールを開けた瞬間、皆様方のお師匠様に対する想いが伝わって参りました。」と。
ワシは、えぇっ?○○さんどんな風に講義録を送ってくれたんやろぅ?って思いました。
後日、その送り主である先輩の○○さん曰く「いやぁ香川君、桐の箱に漆を塗ってもらって、
その中に師匠の講義録を入れて包装したんやぁ。」
んんっ!絶句でした。
人に何か送る際、送る人も送る人なら、
受け取る人も、一流の人は違うなぁと感じたのを思い出します。
あれ、ワシが送ってたら、単に段ボールに講義録を重ねて入れて発送しとったと思います。
単に豪華に包装するのが良いんじゃないんですね。
どれだけの自分なりの重みを鑑みて、言葉を超えた、「伝えるもの」を自分が備えているか。
なんですよ。
これが、丁寧な生き方なんだと思うのです。
皆さん、丁寧な生き方を志しましょう。
添付写真は、天光光先生の卒寿(90歳)のお祝い会に、
明治神宮会館へ招待された時のツーショットです。
もちろん宇多津から着物で東京まで行きました。
ちなみに、男性で着物姿はワシ一人でした。
自分なりの礼儀と思っての着物でした。
6年前のことですから37歳の時よりは、
時と処(トコロ)と立場を少しは配慮出来るようには、なっていたと感じます。