「無添加化粧品なら安全」

「天然成分なら安心」だと思っていませんか？

 

化粧品に、安全性が求められているのは当たり前ですよね。

肌が荒れやすかったり、敏感な場合にはなおさらです。

食生活や環境の変化によって敏感肌の方が急増していることもあり

化粧品にも「無添加」という言葉が多用されるようになりました。

 

「無添加」＝「安全」と考えている方が多いようですが

本当に無添加化粧品は安全なのでしょうか？

 

まずは、安全そうなイメージを持つ「無添加化粧品」ってどういう意味なのか

考えてみましょう。

 

本来、「無添加化粧品」といえば、「表示指定成分」を配合していない化粧品のことでした。

「表示指定成分」とは、1970年代に厚生省が「アレルギーを引き起こす可能性がある成分」として指定した成分のことで、これを配合する際は容器に表示することが義務付けられました。

2001年に「表示指定成分」の制度そのものがなくなりました。

代わりに、それまでの「表示指定成分」だけでなく、配合されたすべての成分を表示することが義務付けられました。

これにより、どんな成分が配合されているのか、されていないのかが、誰の目にも明らかになりました。

化粧品を使用する側にとっては、

「自分に合わない成分が配合されているなら使わない」と判断できたり、

肌トラブルが起きたときに、どの成分が肌に合わなかったのかを特定しやすくなります。

化粧品メーカーにとっては、

「何が無添加なのか」をごまかすことができなくなりました。

 

にもかかわらず「無添加化粧品」は世の中にあふれています。

「無添加化粧品」と言えば、流行だから売れる、と勘違いしているメーカーもあります。

ですから、化粧品選びをされる際、「無添加化粧品」という言葉をだして

「何が無添加なのか？」が分かりにくい誤解をまねく表現を多用しているものは避けた方がようでしょう。

 

無添加化粧品=安全ではありません。

 

「無添加」という表示が、安全性を保証するわけではなく

安全っぽい雰囲気だけの、まぎらわしい広告に惑わされないでくださいね。