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1980年に語られた松下幸之助の言葉
想いが世界を変える-エモーション社長のブログ

1980年に語られた松下幸之助の言葉

『経営者に完全無欠は望めないにしても、完全無欠の要件をある程度身に付けていかなくてはならないと思う訳です。
先見性はあるが、決断力に乏しいというようなことでは経営者としては失格や。
何が一番大切かということになると、私は経営理念やないかと思うんですな。
企業は存在することが社会にとって有益なのかどうなのかを世間大衆から問われていますが、それに答えるものが経営理念です。

つまり、経営者は他から問われると問われざるとに関わらず、この会社は何の為に存在しているのか、そしてこの会社をどういう方向に進め、どのような姿にして行くのかという企業の基本の在り方について、自らに問い、自ら答えるものを持たなくてはならない。

言い替えれば、確固たる経営理念を持たなくてはならないということですわ。

さらに経営者として必要な条件も結局、正しい経営理念があってこそ、本当に生きて来るのではないでしょうか。

経営者として最後の決断を下すのは実に孤独な仕事ですわ。それほどの孤独感を味わいながら決断を下していく根拠は何かというと、勿論損得勘定はするでしょうが、日常の小さな決断はそれでもいいけれど、最高戦略はそれだけではいかん。
やはり何が正しいかということに立脚することが大切ですし、その根底をなすものは正しい経営理念ですわ。常にそれに照らして判断を下すということです。これは頭で考えたものでは本物にはなりませんわ。

やはり、その人の人生観なり、人間観、世界観といった奥深いところに根ざしたものであることが大切やと思います。

つまり、その人の人間そのものから生まれて来たと言いますか、いわば血肉と化しているというほどでなくてはいけませんわ。

どんな立派な内容でも、単に言葉の上でのお題目に過ぎない経営理念では、生きた経営力には結び付かないと思いますな。』

まさに納得です。